ジャイキリを読み解く①「個々がどれだけ役割以上のことができるかだよ」
この1ヶ月くらいで、
漫画を読むようになった。
読んだのは、「キングダム」と「GIANTKILLING」
今日はその「GIANTKILLING」の中で出てくる印象的な言葉を紹介したい。
ネタバレも少しあるかもしれないので、
少しでも嫌な方は読まない方がいいかもしれない。
▼GIANTKILLINGとは?
GIANTKILLINGは、弱小サッカークラブである東京を本拠地とした
「イーストトーキョーユナイテッド(略ETU)」というクラブが、
クラブのかつての英雄であった「辰巳」が監督をすることで強くなっていき、
J1優勝を目指すストーリーとなっている。
▼GIANTKILLINGってご存知ですか?
ここでだが、GIANTKILLINGという言葉をご存知だろうか?
サッカーでよく使われる言葉であるか、簡単にいうと、
弱いチームが強いチームに勝つこと
である。
僕が長らくサポーターをしているFC東京もたまに、
大学生チームや社会人チームに破れることがある。
それがまさにGIANTKILLIGである。
そしてそれを監督として起こそうとするのが、辰巳である。
そんな辰巳が、クラブの会長と話し込むシーンがある。
そのシーンを今回は紹介したい。
▼辰巳が受ける周囲からの期待
辰巳は、イングランドで下位リーグのチームを率いて、
カテゴリー関係なく行われるカップ戦ににて、
上位カテゴリーを次々に破るGIANTKILLINGを起こし、
日本に戻りETUを率いてからも、GIANTKILLLINGを何度も起こしていた。
そのことから、サポーターや会社(フロント)、選手から、
「辰巳なら変えてくれる」そういう期待を寄せられていた。
あなたが辰巳ならどう思うだろう?
期待されること、それ自体はうれしいことだ。
でも、クラブが強くなること、それは監督という立場だからこその限界がある。
サッカーはチームスポーツだ。
シーズン34試合の合計勝ち点を競う。
それを監督1人の力だけでは、どうしようもできないこともあるのは想像がつくだろう。
▼辰巳が思う、強いチームに必要なこと
そこで辰巳はこんなことをいうのだ。
『俺にどうしてほしいの?チームを勝たせて欲しいの?
タイトル(優勝)とれるくらい?
俺は神様じゃないぜ、俺一人じゃ無理だよそんなん
DFは相手の攻撃を防ぐのが仕事、FWはゴールを狙うのが仕事
それは最低限の役割
役割をおろそかにしていたらゲームは成り立たない
でも組織として差が出るのは
個々がそれぞれ役割以上のことができるかだよ』
一人一人自分がやるべきこと(MUST)をちゃんとする。
そしてそのうえで、できることを役割を越えてやる。
それをすることが必要であり、
そうしなければ、目指したいところへ行くのは難しい。
▼実際、MUSTを一人一人がやりきり、役割を越えたプロジェクトは楽しいし価値がある
これって結構、普段の生活でも言えることだったりする。
僕も「自分の役割じゃないから・・・」とか思うことも多々あるけど、
必要だと思うことに少し手を伸ばして行ったプロジェクトは、
仕事に置いて、手触り感があり楽しく、
また価値のあることとして、周りに印象付けられ、
そのプロジェクトが引き継がれることも多い。
もちろんしんどいものもあるが、その先には大抵みたい景色が付いてくるものだ。
▼一歩踏み出すと進化した自分に出会える
今回のW杯で印象的なシーンとして、
日本vsコロンビアでの大迫のゴールではなくて、
大迫のDFがある。
後半苦しい時間帯のハメス・ロドリゲスのシュートを
大迫が体を投げ出してブロックした。
大迫にとっては、「日本を勝たせたい!」
そのVisionの元での体の投げ出しだったであろう。
あのシーンがなければ失点していた可能性、同点になり引き分けた可能性、
逆転をされていた可能性もあっただろう。
結果として、大迫に対して求められていなかったであろう、
ゴール前でのDFを大迫がやりきったことで、
日本は勝ち、大迫とそして日本のVisionは達成された。
そして、お墨付きに大迫のゴールでコロンビアに勝ったことで、
大迫の市場価値も高まることになった。
Visionに対して自分の役割を全うし、その役割を越えたことにチャレンジする。
その先に見える景色は鮮やかなことを僕らは知っている。
この気持ちやスタンスを意識せずにやれるチームは強い。
組織の文化や当たり前、それはとてつもないエネルギーでもある。
180716 けい